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ハプログループH (mtDNA) : ウィキペディア日本語版
ハプログループH (mtDNA)[はぷろぐるーぷえいち]
ハプログループH (mtDNA)分子人類学におけるミトコンドリアDNAハプログループの一タイプであり、ハプログループHVの子型のうち「G2706A, T7028C〔van Oven M, Kayser M (February 2009). "Updated comprehensive phylogenetic tree of global human mitochondrial DNA variation". Human Mutation 30 (2): E386–94. doi:10.1002/humu.20921. PMID 18853457.〕」で定義されるもの。西南アジアにおいて〔Achilli A, Rengo C, Magri C et al. (November 2004). "The Molecular Dissection of mtDNA Haplogroup H Confirms That the Franco-Cantabrian Glacial Refuge Was a Major Source for the European Gene Pool". American Journal of Human Genetics 75 (5): 910–8. doi:10.1086/425590. PMC 1182122. PMID 15382008. 〕、25000-20000年前に誕生したと考えられている。
==分布==
ハプログループHはヨーロッパ人に最もよくみられるタイプであり、中東からヨーロッパ北アフリカにかけて広範囲かつ高頻度に分布する。ヨーロッパ人の41%がハプログループHに属す。下位系統のH1はベルベル人バスク人に高頻度であり、おそらくハプログループR1b (Y染色体)の流れと関連している〔ベルベル人ハプログループE1b1b (Y染色体)が高頻度であるが、ハプログループH1 (mtDNA)を高頻度で持ち、遺伝的にはネグロイド(E1b1b(Y-DNA))とコーカソイド(H1(mtDNA))の混血と言える。H1(mtDNA)の対のタイプであるR1b(Y-DNA)はレバントからエジプトスーダンを通ってカメルーン付近にいたり、現在はチャド語派の民族に高頻度に見られるが、R1b(Y-DNA)-H1(mt-DNA)集団がエジプトスーダン付近に到達した際に、南方からやってきたアフロ・アジア系E1b1b(Y-DNA)(ネグロイド)と、元来R1b(Y-DNA)の対であったH1(mtDNA)(コーカソイド)が混合し、E1b1b(Y-DNA)とH1(mtDNA)をもつ現在のベルベル人が形成されたと考えられる。またベルベル人はコーカソイド系U6(mtDNA)もある程度の頻度で持ち、H1(mtDNA)と同じ挙動が想定できる。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ハプログループH (mtDNA)」の詳細全文を読む



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